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2010年02月11日(木)

 バスに乗り遅れる。次のバスは一時間後なので、学校まで走ろうと思う。母がベランダから大丈夫と訊ねる。私は大丈夫と大声で言ってたけど、ぬたぬたと地面が糸を引いてうまいこと走れない。友だちも心配しそうにしながら、自転車で私を追い抜いていく。歩道橋の手前で薄紫の車に追いつかれる。母の車に見えた。乗ると知らない家だった。
 古い木造の家。
 女の子と二人一組になって列に並ぶ。みんな列に並んで何を取っているんだろうと身を乗り出して前方を見る。ミニチュアの家具やらがたくさんあった。二人でいちばん素敵なミニチュアの小部屋をつくらなければならない。私の番だ、まずはゆりかごと椅子を選ぶ。女の子はクローゼットと何枚かのお洋服を取ってきた。
 小部屋が完成する。中から話し声が聞こえる。知らない男女数人の声だ。その中の背の高い男になる。私たちは水を吸わせるとしゃべる布を発明してしまっていた。布がどんどん智恵をつけるので怖くてたまらない、処分の方法を話し合っている。


2010年02月12日(金)

 コンビニ弁当のふたを奇麗に開けることで有名な私だった。コンビニの前にたむろするワルそうな高校生たちも私を見れば逃げ出すかもみ手で近寄って来る感じに有名だ。だけどこの日コンビニには優雅な動作で人びとを悩殺する太目の小学生がいたので慌てて去った。勝てないと思った。でもべつに平気だ。彼女連れの友だちと合流して、チープな映像が可愛いと評判の映画を観に行く。
 トイレに行列ができてて館内に入れない。


2010年02月13日(土)

 ドラえもんに出て来るセコナさんの名前が思い出せなくていつもイブ太って言ってしまうことをからかわれながら、ひたすら田んぼばかりがある風景のはるか上空を飛んでいる。みんなで。深緑とか黄緑とか緑で窒息しそうななか、ひと区画だけ更地があって、写真を撮ろうとする。


2010年02月14日(日)

 地元の大学に遊びに行く。売店ではかわいいオリジナルグッズが売られていた。鯉の形の鞄があって、その大学の学生はそれを買うのが義務だという。かわいい鯉いいねと友だちに言うと、複雑な顔をされる。そのかわいい鯉は高いから、みんなダイジェスト版を買うのだそうだ。そんな風におしゃべりをしていると校内放送。ロシア語のテストがあると言う。ちょっともぐってみようと思って、友だちに手を振る。廊下の赤い絨毯の上を駆ける。身長の3倍くらいある大きい扉、それもきれいな生成り色で美しい彫刻がほどこされている、がいくつもある。何号室でテストがあるかちゃんと覚えていなかったけど、なんかロシア語っぽい音声が漏れてるこの部屋がそうだろう、と立ち止まる。扉をゆっくりと押す。人はまばらで、オレンジ色の暗い照明の中みんな下を向いている。前方では分厚い眼鏡の教授がひたすらヤニェズナーユを繰り返している。逃げる


2010年02月15日(月)

 大きな川に釣りをしに行く。投げた後にリールのところで糸がからまってしまい、あわあわしてると美人なお姉さんが後ろから竿を取り上げて、なにしてんの引いてるよ、と言う。なるほど糸を巻き上げると魚が二匹ついてきた。一匹は中くらいの透明の魚。黒い骨がはっきりと透けて見える。もう一匹はぬらぬら灰色に光る大きな魚。尾びれは掌くらいの大きさだけど頭は大きくて、目も口も大きい。口は傘みたいにパラパラ開く。お姉さんが透明のほうをさばきながらそっちお願い、と言う。私はナイフを灰色の魚のエラに入れる。魚は跳ねて、死にたくないと言う。ナイフを止めて、生きていたいのと訊ねる。魚は死にたくないともう一度言う。低い小さな声だった。困ってしまってお姉さんのほうを見る。お姉さんもこちらを見ていた。もう無理だよ酷いやけどだものせめて食べてあげようと彼女が言うので、こころおきなくおすいものにした。