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2011年12月01日(木)

　久しぶりに美研の部室の扉を開くと長い板張りの廊下があってみんなで掃除をしている。私も持ってきた雑巾で靴箱を拭く。すぐに大掃除は終わってしまい、つぎは飲み会らしいけど私は行くって言ってないから帰る。何かの祭のためであろうカラフルな提灯が揺れる馬場を駅まで歩く。
　駅につくと雨は激しくなっていて、線路もほとんど水に使っている。駅は流されてどんどん線路と離れていってしまう。急行列車が到着するけどホームと車体が離れすぎているからみんな乗ろうとしない。飛行船の案内が流れ始める。乗りたい人は大学までお越し下さい。駅にはつぎは各駅停車がくる。やっぱり遠い。若手の車掌さんは間違えて電車のドアを一斉に開けるけど、あって顔をしてあわてて閉める。私の前に立っていたオレンジ色のスーツの女のひとが叫んで走り出して、ホームから飛び降り、ばちゃばちゃと水を蹴りながら電車に近づき、ドアをこじ開け車内に入って、まだ叫んでいる。叫びきると電車の向こうがわのドアをまたこじ開けて車外に飛び降り、山手線のほうに泳いで行く。私たちは呆然としてそれを見ていたけど、だんだんみんな「彼女を追うべきだった」という雰囲気になって、あとからあとからひとが線路へ飛び降りる。駅前の看板が傾いていく。空色の地に白い文字を書いた大きな看板がすっかり倒れきると、人びとはみんな水に浮かび出す。感電したもようですと実況のひとが興奮した声で言う。私は駅のホームをずっと奥まで走って、とうとう砂浜までたどり着いた。誰かの赤いビーチボールを拾う。

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2011年12月04日(日)　メモ

　数学の問題が解けない、ギリギリに仕上がった応募作をみんなで走って海辺のポストまで届けに行く、途中で信号無視してお巡りさんに怒られる、海辺の団地はひとも車もいない。

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2011年12月05日(月)　メモ

　階までデパートで４階から大学、就活服売場に今年の女子就活生の流行は華やかなフリルの「お姫さま服」と「王子様服」、男子就活生は普通のスーツでおもしろみなくてかわいそうと話す、民族雑貨店で物色してて遅刻。

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2011年12月08日(木)　メモ

　恋人の家に裏口から入る、狭くなる階段に頭を使える、蟻がのぼってくる、体育館、崖、匂いを嗅ぐと一生眠ってしまう花、眠る友だちをささえつつ歩く。

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2011年12月09日(金)　１

　全体的に黒っぽい色のジグゾーパズルを組んでいる。姉も一緒に。母は台所でグラタンを作っている。いろんなことを話しながら組むのでなかなか仕上がらない。机の上のピースがなくなっても完成していない。見張りの飛行船が飛んできてどうですかと言うので、一個前のやつも取り出して報告。それは全体をピンク色が支配するパズルで、少し昔に完成させたものだったけれど、いまでは４ピース欠けていた。ネオンのまぶしい飛行船に怒られる。次はちゃんとしなければと思う。机の下の埃っぽいところにもぐってピースを探る。姉が懐中電灯で照らしてくれる。少し穴が埋まる。そうしているうちに時間が近くなって来た。姉は今日は休みだからもうちょっと頑張ると言って机の下に潜り込む。私は机から抜け出して、きょうはやっぱりスカートを来て行こうと思う、と言う。猫の冬毛になってしっぽがふさふさしているのを撫でて、子供部屋に向かう。おめかしなんてしばらくしてなかったから何をどう着ればいいかわからない。箱形のパソコンの電源も久しぶりに入れた。以前書いていた観た映画記録用のブログを更新しようと思ったからだ。でもそんな時間はなくて、画面がついたそばから消した。からし色のワンピースを着た。

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