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2012年09月03日(月) メモ

 手紙をとりに学校に行く、建物の中に川の流れる森がある、アルカリ性の幽霊と酸性の幽霊がいる。


2012年09月08日(土)

 石焼き芋の車の声で目を覚ます。アナウンスの番号に電話すると部屋の前まで来てくれる。250円でひとつ買う。手袋をした手で芋をふたつに割るとたくさんの湯気と薄紫色のゼリー状のものが出てきた。マニキュアだ。ちょっと固くて塗りにくい。早く塗り終えないと。もうバイトの時間だ。


2012年09月10日(月)

 高い建物の中にいる。説明が終わってみんながどっとエレベーターに向かう。3つの箱はすぐ満杯になる。下に行きたいのに、空いてるからって上行きの箱に乗ってしまった。桜満開の部屋に着く。スーツのおっさんがいて、昔の小銭をくれると言う。私は350円払う。おっさんから古い変な形の小銭を受け取ってよろこんでいると、それは800円分だよいいのかな、と先輩が心配そうにしている。でもおっさんはもういなかったから、どうしようもなかった。
 昼ごはんは焼きサンマの食べ放題だ。三匹目を食べてもまだ満腹にならない。せっかく好きなひとたちと食卓を囲んでいたのに、みんな私より先に食事を終えてしまう。ときどき友だちがまだ食べてるのかってからかいに来た。テレビはおもしろくない心霊番組を流している。ここに霊の顔がっていくつかの映画の場面が見せられるけど、それらは元からそういう演出なのだろう。ホラー映画に霊の顔がいるのは当たり前だ。
 電車が出発すると、大きく揺れ始める。テレビの画面もぶれぶれだった。倒れたポン酢の瓶からたくさん光がこぼれていた。女の子が落とした消しゴムを別の女の子が拾った。拾ったほうの女の子は消しゴムをやわらかいやわらかいと笑って、大事そうに制服のポケットに入れた。


2012年09月11日(火)

 山の中で暮らしている。ときどき街に行って動物を捕まえて食べる。半透明のプラスチックのカバンにペットの茶色い鳩を詰めている。街の地下のたくさんの洞窟を進んでいく。カバンの中で鳩の目が光る。
 行き止まりになると、リーダーである筋肉隆々の女性が地面を掘ってくれる。
 街ではいつも追われている。でもこっちは地下のこともよくわかっているから、捕まらない。きょうは街で、小さいイノシシとたくさんの四角い瓶を手に入れた。瓶の中には金魚の入っているもの、小さいペンギンの入っているものがある。生き物たちが新鮮なうちに山に戻りたい。リーダーにイノシシと瓶たちと氷をつめた袋を渡して、先に帰ってもらう。彼女はひとりだと飛ぶように速いから、絶対に捕まらない。地下を進まなくてもよいのだ。
 私たちは鳩を抱えてゆっくり地下を行く。遠くからする水の音がときどき吹奏楽の曲みたいに聞こえる。


2012年09月12日(水)

 友だちが泊まりに来るから部屋の掃除をする。友だちも手伝ってくれる。テレビが腐りかけているから半分に割ったらてんとう虫がたくさん眠っていて、写メ撮って先輩に送ったら絶交かなあと思った。床には切った爪が大量にちらばっていて、裸足の足裏が痛かった。