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2009年12月23日(水)

 子どもになって白い地面に青い石で線を引いていく。水をたっぷり含んだ雑巾で青い線を消してもいく。消えなかった青からワッと草が生えて、カマキリも発生する。子どもたちがカマキリを捕まえては半分に千切るのを、大学生の私は見ている。カマキリがいたとだけメールする。


2009年12月24日(木)

 大きな揺れで目を覚ます。窓の外を見ると区民のみなさんが行進している。違う、みんなマネキン。廃棄されに行くのだと気づいて、ああ止めなくちゃって思う。PS3を利用して、友だちと東京中に花火をしかける。でもなかなか夜にならない。私たち無力ねとうなだれる。


2009年12月25日(金)

 先輩がやってきて机にケーキの残り置いて朝御飯にしてくださいと言って嬉しい。


2009年12月26日(土)

 疲れたと友だちが言うのでおぶってやる。商店街をぬける。道がどんどん狭くなる。周りにあるのは田んぼばかりになる。小学生たちがやたら通るので背中の友だちをぶつけないように注意して歩く。おかっぱ頭の幼女とすれ違った。かわいいねって背中に声をかける。返事がない。どきどきしながら後ろを見るとおぶっているはずの友だちがいない。体がどんどん軽くなる。つま先が浮き始める。来た道には色とりどりの花が点々と落ちていて、ああ友だちをこぼしてきてしまった! 空中でばたばたしながら必至に手を伸ばして花を拾っていく。花を拾いながら、来た道を戻る。だけど懐かしい畦道や商店街を通らない。東京の雑踏に来てしまった。交差点を顔のない人びとが行き交う。灰色の街で花は明らかに光っているけれど、私は拾えただけの花を再びこぼさないようにするだけでいっぱいだ。
 どんどん地面が遠ざかる。


2009年12月27日(日)

 男子高校生になって美術部の手伝いをする。いろんな絵の描き方をする人がいて楽しい。自分も絵を描きたいってなるけれど、こぼれた水を拭く係に任命される。屈辱だってちょっと思うけど、任命した人が黒髪美人×黒縁眼鏡なので許す。
 ある日部長が荒れたせいで部屋のカーテンレールがとれたり、数学のときに使うでっかい三角定規の取っ手が壊れたりする。窓も割れて危ないので、夜も見張りが必要だネと美人が言う。見張りに立候補する。そしたら後輩のかわいい子にスゴーイと言われてうれしい。
 夜の学校もそんなに怖くない。新しくてお金持ちそうな都会の学校だからだ。ロシア語っぽいおばちゃんの歌声で目を覚ます。カーテンがびりびりなので外がよく見える。真っ青って思って目を凝らすと黄色だった。窓の端では赤い大きな顔がこっちを見てる。カーニバル、だ! 美術部員も変形して、やたら手足の長いもの、アニメみたいな髪色のもの、ちび、羽が生えている、など、すごい。水を拭く係は変形するほど地位が高くないので残念。みんなが色彩の中に消えて行くのを見送る。
 残った部員も数人いる。部員のだれだれはカーニバルのときにもらう役を、自分の生まれ変わりみたいに演じるからやだねと言われて、そうだねと答える。


2009年12月28日(月)

 たぶん昔住んでいた緑の屋根のおうち。家族で畳の部屋に寝ていて、母の近くにコンセントがある。携帯電話の充電がとっくに終わっていたので、過充電だよもうって言いながら携帯の充電器の電源プラグを抜く。