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2010年01月21日(木)

 商店街を歩いているといろんな福袋がある。これはベビーアルパカの毛で作られています、と書いてある袋を見つけて、おってなるけど中身はありふれたお菓子で微妙。悩んでいると奥から小さい老婆が三輪車で走ってくる。老婆の三輪車の後を無人の三輪車2台が追いかけている。小さい老婆、走っていく。小さくなる、点になる、見えなくなる。
 はっとする。
 知らない子ども二人と一緒に逃げる。家まで着くと子ども二人は妹と弟になっている。怖いものが入っても見えないようにと、家の中の全ての電気を消して歩く。部屋には青いヒヨドリが3匹いて煌煌と光るので追い出す。
 私には二人の妹と一人の弟がいるようだった。妹のうちひとりは病気持ちでそれを隠して学校に行っている。死んだクラスメートの幽霊になったやつと恋人関係にある。もうひとりの妹は卓球部。弟は父母の手伝い。父と母は父の祖父の代からのホテルを経営している。


2010年01月22日(金)

 展示会を終え、食べることのできる成分で描いた絵をひたすら食べている。食べ終わる頃にはみんな自分の作品と共に部屋を出ており、でもおいみんな、段ボールとか残ってるじゃアないか。部屋にはいくつものシャッターがおりてくる。ぎりぎりでくぐり抜け、段ボールと一緒に部屋を出る。部屋を出るとみんなが段ボールを取りに戻ってきてくれていた。みんなに段ボールを渡す。私は息切れして、なかなか歩けない。みんなが段ボールを抱えて遠ざかるのを見送りながら、とうとう一歩も進めなくなる。廊下に横たわると浸透して、下の階にポタッと降りることができた、追いつく。


2010年01月23日(土)

 髪を切りに行く。3回切りに行く。切った髪の分だけ強くなれるようでどんどん切りたいけれどもそう伸びない髪だった。だんだん飛べるようになって、苦手な講義は天井で受けた。見つからないよう透明になって、出席カードだけこっそり取っておいたりした。
 空中を浮いているうちに、空に落ちそうになることに気づく。特に青い空には注意が必要だった。飛べる私たちはできるだけ、地上の子らと手をつなぐ。


2010年01月24日(日)

 友だち数人を部屋に招いて窓を開けると、マグリットの絵の飛んでるいっぱいのおじさんたちみたいに、頭の肥大した子どもたちがいっぱい飛んでいる。私たちはあわてて飴入れから飴をとりだして、子どもたちに向かって投げる。子どもたちは薄く口を開けていて、そこに飴が入れば嬉しい。


2010年01月25日(月)

 小舟に乗って、大きな青緑の川の真ん中らへんにある島に行く。濃い霧と、古い森と、川に住む珍しい水鳥を保護したことで知られる古人の記念館がある島です。しばらく見て回っているとおとなたちがひそひそ話をしていて、注意してきくとこの記念館はなくなるのだそうだ。例の古人の保護した水鳥がもう絶滅してしまうから、始めからいなかったようにする取り組み。それでその水鳥についても語っているこの記念館もなくすのだとききとれた。帰りの小舟で悲しくなった子どもたちは水鳥を見つけて撫でる。絶滅するのと訊くと、するよと答えて飛んでった。


2010年01月26日(火)

 演奏会があるので助っ人として来てくれと言われる。歌手が来てそれと子どもたちが歌うので伴奏をとお願いされる吹奏楽部員たち。集まると楽譜を渡され、なんだ簡単と思った。しかし。先生が指揮棒をあげる、あ、これは、と思う。演奏が始まれば思った通りマーラーの交響曲第五番。だいぶ久々のマーラーで私たちがどんどん空中分解していくのが悲しい。途中で姉が筆記用具ないって言ったら客席から母が鉛筆持ってきたのも恥ずかしかった。やっと終わったと思うと先生が今のは練習ですって言ってそれを合図に観客たちがパッと現れる。ほっとする、練習ならいい。歌手の人が入ってきて子どもたちも入ってきて舞台がいっぱいになる。もういっぱいですので悪いけど帰ってくださいと言われて吹奏楽部員たちは舞台を降りる。
 帰ってみんなで酒盛りをする。桃色のお酒は甘くて美味しかった。演奏できなかったけど久々にみんなに会えてよかった、と言う。