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2010年12月09日(木)

 黒板にはクリスマスって書いてある。私たちはひとりずつ名前を呼ばれて、呼ばれたひとから黒板の前に立ち、クリスマスに関して話をしなければならない。私の机の横には段ボールがおいてあって、中にはたくさんのミカン。ミカンの話をしようと思っている。


2010年12月11日(土) 断片集

・菓子パンがたくさんある。5袋ばかり開けて少しずつかじる。
・スカイプには意識共有機能が追加され、共有モードにするとテレパシーで会話できるようになった。
・友だち一家がスーパーから出てきて、あまりの荷物の重さに手伝うけど足が動かなくてなんども倒れてしまう。


2010年12月12日(日)

 木造の校舎。教室をひとつずつ眺めていくと、中にグランドピアノが置かれているところがある。音楽室でなくて普通の教室。真ん中にピアノが置かれていて、まわりには背の低い小学生用の机がきれいに並んでいる。私がピアノのほうに進むと、みんなは小さくなって机に向かう。ピアノのふたをあける。ずいぶん粉っぽいピアノだ。みんなの内のひとりが、強く弾いたり爪を立てたりするとはがれてしまうからね、と私に注意する。私はうなずいて合唱曲の伴奏を弾き始める。右手は霞んで見えなくなるけど左手はどんどん動きが鈍くなって、曲にならない。
 でもみんな、伴奏がなくたって歌えるのだ。私は立ち上がってそっと教室を出た。
 外から見た合唱の光景はもう教室の一部という感じで、これからはひとりで進むしかないだろう、と思った。校舎からでると20歳にもどったみんなが駆けてくるので驚いた。海に行こう。


2010年12月13日(月)

 白い家に入る。全部均一に白いのでなく、ところに元のガラスや、木や、いろいろが見えている。床にはたくさん穴が空いていて、渡された板の上を歩くのが正解。順番を間違ってもいけない。通る部屋も決まっている。通らない部屋(襖が倒れたり破れたりしていて奥の部屋までよく見えた)や、通る部屋でも押し入れの中には、白い人びとが眠っていた。横になってるもの、座ってこちらを見ているもの、みんな眠っている。眠る人びとの中には友達の姿もたくさんあった。でも姿がそうなだけだ。起こすなよ、と姉に睨まれる。
 家を出たところには肌がつるつるになる温泉がある。


2010年12月14日(火)

 町中に線路が敷かれ幅の狭い電車が行き来している。街路樹はひょろひょろ背が高い。クリスマスに備えてどの樹も青く光っている。クリスマス用にみんなが準備したパンフレットを選別しなくてはならないけど、どれもきれいな緑色で、選べだなんて。