2011年04月16日(土)
セーラー服の少女らが青いカエルをいじめてたから助けた。助け出されたカエルはセーラー服の少女になったから手をつないで逃げた。追っ手は自転車で来た。すぐに山道に入って、通学用の自転車たちより運動靴の私たちのほうが有利。
2011年04月20日(水)
みんな裾の長い白いワンピースを着ている。裾とプリーツを縁取るみたいに若草色の模様がある。緑の鳥かごのようなスカートだ。それが成績授与のための衣装。荷物をなにも持たず、爪を赤く塗るのが正式なかっこう。でもこの日、正装して成績をもらうと死ぬってうわさがたつ。だから式はおこなわれず、緑の中の古い教室にひとりずつ、思いついたときに、荷物をたくさんかついで、爪を黒や緑に塗って、成績をもらいに行った。
どうせ死なない、それか死んだって大丈夫だ、と思って私は正装で成績をもらった。美術の欄に露草の花が貼ってあった。
2011年04月21日(木)
金魚すくいでとった金魚入れるような袋に水とネオンテトラをいれて持って帰る。水槽がないので、排水溝をお皿でふさいで流しに水をため、そこにネオンテトラを放す。蛇口を閉めても水は増え続けてテトラたちは水面に向かい、こぼれだし、床で縮んでいく。
2011年04月22日(金)
窓が叩かれて目を覚ます。はるか下のほう、細い道路にびっしりと、黄色い法被をきた人間たちが並んでいる。人間たちが長い手を伸ばして私の窓を叩くのだった。カーテンを閉めてもどうしようもなかった。ベランダもがたがた揺れていた。
2011年04月23日(土)
頭の中で知らない人のしゃべる声がする。日本語だけど意味はよくわからない。体と目は起きてるのに耳がまだ夢を聴いてるせいだってわかってるから怖くない。目では現実の部屋が汚いのを見てる。
2011年04月24日(日)
建物は二階から上は土に埋もれている。土は山だ。木と草と花が生えている。埋まっていない一階はカフェ。私はほうじ茶ラテを、友だちはコーヒーを、別の友だちはホットミルクを飲んでいる。カウンターの背景はゴヤの絵。次はなんの絵にしようかって相談する店員たち。