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2011年12月16日(金)

 特殊なラーメン工場。


2011年12月17日(土)

 起きるとカーテンレールからところどころカーテンがはずれている。隙間から青空と電線が見える。風が強い。はるか電線の上をすべって、ハンガーにかかったTシャツが窓の前までやって来る。無視してカーテンをカーテンレールに戻していると、友だちがカーテンレールに靴下をつけ始める。みんなが使うんだからやめてよと怒ると、一瞬で乾くからと友だちは平気な顔で、乾いた靴下を回収して行く。横には頭に紫色の薄い布を被って派手なシャツを着た後輩が立っている。顔色めちゃ悪いひとに見えるよ写真とってあげる、と後輩にカメラを向ける。デジカメの画面には白くて明るい砂浜が映る。後輩はひとつある木に寄りかかって立っていて、水色のビキニを着ている。違うよ、布を被った紫色の顔を撮りたいんだよ。でもポーズを決めて嬉しそうな後輩だ。でも明るすぎて私のデジカメではうまく撮れないのだ。
 撮影を終えても、みんな砂浜から帰って来ずに、私は部屋にひとりになってしまう。ドアの向こう、玄関のほうから母の起きなさいの声が聞こえて、はーい、と答えるけどベッドで寝たまま身体が動かない。金縛りだ。しかしよく考えたら母はここにはいないのだ。じゃあ誰の声? 宅配便かもしれない、インターホンの画面を見ると都会の風景が映っている。何度もドアがノックされていると気付いた。私は何回も返事をして、慌てて部屋の入口に向かう。覗き穴を見ると小さい目が見えて、怖い。チェーンをかけて開けてみようとしたけど、チェーンがない。それどころか鍵もついていないドアだった。怖くなってベッドのほうに戻る。窓には電車が到着しており、友だちと姉がはげしく手招きしている。ロシア会場行きだよはやく、と言うから飛び乗った。地下鉄のようだった。トンネルを抜けると芝生の広い会場があって、日本語の上手なロシア人がいた。


2011年12月18日(日) メモ

 父が車の上にたくさん人形を置いている、地面にちらばる人形、人形たちを拾う、魔法少女になるための試験を受けに来てる少女たち、魔法少女はひとに見つかってはいけない、高いところは怖い、蜘蛛のかたちの魔物、ビルの壁の塗り替えが終わる、黄色い壁、目眩、いとこたち。


2011年12月19日(月)

 父の車に乗ったはずが運転席にいるのは知らない運転手だ。とても荒い運転を全部車のせいにしている。私は妹と悲鳴をあげながら後部座席に座っている。車は細い道路で何度もスピンする。ひとを轢くんじゃないかと思って窓を開けてみんな逃げてと呼びかける。
 赤い屋根の小屋が見える。
 そうだあれは、と思い出がよみがえる。受験のときに東大京大を目指すひとで集められて合宿をした小屋だ。たぶん屋根のうらには綿みたいな雲がいる。本棚には赤本と参考書がつまっている。と妹に言う。妹は猿みたいな顔をして、でもあれは山のなかにあったけど、ここは港だ。確かに海が近い。運転手はジグザグと車を走らせて、さてどの橋を渡りますかと訊いてくる。どの橋も海の向こうにつながっている。ここで停めてと言う。私は車を降りたが妹は降りなかった。妹は運転手の帽子を奪い取って、運転手は煙になり、海の向こうに走る妹。
 友だちとの待ち合わせの時間まですぐだった。ちょうどここに西武線が通っていてよかった。黄色い電車に乗ると、友だちも同じ車両にいる。クリスマスプレゼントを買いに行くのだ。車両を移動するとすぐ店は見つかる。いつもは真ん中に白い机があるのに代わりにツリーだけがある。友だちが店のクリスマスツリーから飾りをもぎとっていくのを真似するけど、うまく行かない。友だちのとった飾りは漫画本になっている。これはおもしろいのと訊かれる。ハチクロは、おもしろいよ。帰りの電車も一緒だけど、友だちは漫画に夢中だ。空はすごい紫色だった。


2011年12月21日(水)

 これが地獄でつくられた楽器ですと、髭面のひとは鍵盤の溶けた小さいピアノのようなのを弾いてくれる。ファミコンのゲームの怖いダンジョンのBGMはこういうのを参考にしていたのだなあと感動する。