about map e! yumenikki  nikkihito) インデックスへ

2012年02月20日(月)

 私は猫の幽霊で人間の言葉がわかるけど人間たちのほとんどは私たちの言葉をわからない、ポストカードの中に棲む・海に棲む・森に棲む猫たち・少年少女たち。


2012年02月21日(火)

 火を吐く巨大なミミズの集合みたいな宿り木に地下の森全てと地上の森の半分がやられてしまった。逃げ切って川沿い、土手を走って学校に行く。
 理科の教科書がないけどみんな忘れてて誰にも見せてもらえないから古文の授業になる。窓の外は夜、水色のウィッグをかぶった女の子・黄色いウィッグをかぶった女の子が暗闇に身を潜めている。隣の席の子があれは有名な声優だよ、と説明してくれる。でも隠れてるひとなんだから気づかないふりをしてあげてなくちゃと反論したら涙が出て止まらなくなった。


2012年02月22日(水) 1

 起きて、姉に夜中に何度も目を覚ましたことを説明する。姉はそんなのは全部夢でしょうと言う。
 体育館の中には大きなビニール傘がたくさんあって、それをみんなで黄と青の絵の具でべちゃべちゃに塗っていく。奥ではからっぽの押し入れを磨いて引っ越しの準備をしている。押し入れは磨いても磨いても茶色い汁がでてきてきれいにならない。目をつむって拭くと多少きれいになる気がした。古いトランプが落ちていた。休憩を知らせるホイッスルが鳴る。子どもたちが集まってジョイフルしようぜというけど私はそのトランプのゲームを知らない。


2012年02月22日(水) 2

 部屋を出ると木張りのろうかがあったから玄関で履いたくつを脱いで用意されたスリッパに履き替えてろうかを進む。家族の住む部屋につながっているようだった。でもろうかの枝分かれはものすごくて、慎重に進む必要がある。たどり着くと家族はみんなでチョコを食べてた。私はUFOキャッチャーでとった兎柄のパーカーを家族に配る。帰ると言うともっといたらいいとみんな言う。でも6時には帰らないと。苺が届くのだから、うちに。でもこうやって部屋がつながってるのだから大丈夫だと姉。いや、玄関がないのにどうやって届くのだろう、心配。


2012年02月24日(金) メモ

 青い洗剤、オレンジの洗剤、シンクに米がたまっている、商店街のシャッターだらけを斧とかで壊していくと総じて中が真っ黒で家具や凹凸もなくこれはこういう病気だという、3年会。


2012年02月29日(水)

 なんでも段ボールにつめて置いてたら雨漏りで膨張した段ボールが壁をつきやぶってしまった。それでクレーンとかがいっぱい来ている。ちゃんと木でできた棚を買いますと演説をしてから逃げる。
 バスは広々としている。外の野原にはいっぱい猫がいる。たんぽぽと猫がいる。発車までのしばらくのあいだ猫をなでてすごす。猫はよく指を噛む。猫が噛んだ空中が六番目とか七番目の指になる。
 隠れ家につくといろいろあってそこの住人を皆殺しにする。その家の外壁に恨みの顔が浮かび上がって怖かった。
 森でコインの詰まったピアノを見つける。賭博のためのピアノとコインだ。のちに記録されている通りに、私たちはいかさまをはたらきつつピアノを連れて巡業する。ピアノが燃えるとコインだけ残る。学校の廊下は燃えない。燃えない廊下を子どもたちが走っていく。