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2012年05月10日(木)

 部屋を片付けないとなあと思ってベッドから身体を起こすと足下の透明なケースの中にあるさらに小さな透明な入れ物のなかにメダカと金魚がまだ生きている。だいぶ大きくなっていて入れ物はパンパンだ。そこに母が緑色の平べったいスポーツカーであらわれて、引っ越しだと言う。私たちは魚たちをビニール袋につめて、スポーツカーの助手席に置く。父はもう新居についているのだ。後部座席に姉妹で座る。ゆっくり走ってほしいのに細長い山道を母はびゅんびゅんとばす。何回か崖を転げるけど、そのたびリセットしてやり直した。


2012年05月11日(金)

 診断メーカーで診断結果に「さかなイコン」としかでない診断をつくる。ほんとうはいろいろ考えてつくったし、結果の種類は2万以上になってたのに、なぜか「さかなイコン」しかでない。
 電車で海沿いに近い場所を走っていた。さらに海に近い線路が横にある。その、横の線路を、暴走した電車がゆく。天井・壁のはがれ落ちた車両もあり、ジェットコースターみたいだと思った、車両の連結部もがたがたで、人間がどんどんこぼれ落ちていく。家畜を運ぶ電車でもあるらしく、豚や牛もどんどん海に流されていく。血の臭いがすごい。私たちの乗る電車にぶつかるのではないか、そうしたらこの電車も暴走してしまう、だけどそうはならなかった。暴走電車は駆け抜けて行って、私たちの電車は駅で止まった。こぼれた人のうち無事な人がこちらの車両に運び込まれる。魂だけなった人をひとの形をしたパックにつめる。パックに魂が入るごと、橙色の液体が溜まった。魂も身体も両方生きてるひとにはファンタオレンジを飲ませた。
 解放されて、海辺にある私たちの家まで歩く。途中、線路に転がる巨大な豚(電車からこぼれ落ちたものの海に落ち着ことはなく、線路の障害になっていたのだ)が鉄砲で撃たれ、海に落とされるのを見た。豚は海を漂い、遠くで島になった。こういう仕組みかと納得した。
 家は血で汚れていた。マスクをして掃除した。骨の粉が廊下にこびりついて白くなっていた。それは爪でがりがりやらないととれなかった。電車が止まったので帰れない友だちたちを泊めてやることにした。この家には8つの部屋と1つの台所がある。家のすぐ横に川が流れている。川には鯉が泳いでいる。川はずいぶん下のほうにあるように見えた。みんなで覗き込んでいた。違う、あれは猫だと友だちが言った。鯉みたいな柄の猫が、両足をぴっとそろえて、すいすいと水の中を泳いでいる。しだいに猫の群れが現れた。人間に気づくと跳ねて餌を要求する。群れが私たちの窓の前で立ち止まり、全員で垂直に跳ぶのは不気味だった。ちょうど栗まんじゅうをたくさん持っていたので川に流した。すると猫の群れもそれを追って泳ぎ去っていった。友だちがまんじゅうの包みを見ながら、これは一番良いやつだったのにと文句を言った。


2012年05月14日(月)

 洞窟に青いすべりだいがのびている。コンクリートを流し込むためのすべりだいらしい。でもすべりだいだから子どもがみんなすべって洞窟に入ってしまっているのだ、どうかコンクリートを詰めないでほしい。


2012年05月15日(火)

 すごい雨だけど遊びに出よう。靴下を裏表逆に履いているのをあわてて直そうとしたらそれは靴下でなくて皮膚だったけど、剥がしても痛くなかったので安心。玄関では16歳のお姉さんが待機していて、16歳って大人だなあと思う。でもお姉さんはポーカーのルールを知らない。


2012年05月17日(木)

 私たちはおじさんを守らなければならないのに怪力の女の子が邪魔をする。木造20階建てくらいの校舎の上のほうにあるレストランでまず戦闘があった。武器はと友だちに訊かれて、10cmくらいの・0.5mmの厚さの・ナイフ、と答えるとその通りに光るナイフが手にある。友だちは私のナイフを見て怖いからしまいなさいと言う。たぶんあんまり切れないよと言って自分の手に当てると、あんまり切れない代わりにすごく熱くてびっくりした。
 観客になって梁の上から戦闘を見ていた。怪力の女の子はテーブルを全部二つ折りにしてかっこよかった。女の子はおじさんの手を捕まえて引きずって廊下を走る。スーツのおじさんはだんだん灰色のネズミになって女の子の手からぶらさがっていた。おじさんは落下に備えているのだと別の友だちが言って、その先に大きな飛び降りる用の窓があるとわかった。女の子は窓からネズミごと飛び出す。私たちは急に加速して窓の外を覗き込む。女の子とネズミは落ちていなかった。高さがないのだ。窓の外には、窓と同じ高さに水たまりと草原が広がっていた。銀色の中にたくさん背の高い緑が生えている。女の子はスキップで去って行った。ネズミたちも走って去る。草が揺れるのでそれがわかった。