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2012年05月19日(土)

 子ども服を着たおばあさんとパソコンの画面を見ている。ツイッターのTL上でなんにんかがいっせいに同じツイートをする。私はぴんときて「人びとが同じ晩に同じ夢を見るシステムですね」と言ったけど、おばあさんは「システム」という語が怖いという返事をするだけだった。


2012年05月20日(日)

 たくさん歩いて行き着いた先の会議室みたいな広い部屋。壇上ではいろんなひとが交代でずっと演説している。内容はよくわからない。私は民衆の席のうちのひとつで電話をとる係をしている。でも電話はときどきしか鳴らないから、席を離れて遊ぶこともよくある。
 別の私のための席には海とつながっているボウルがある。ステンレス製。水が溜まっていて、それは海だ。手を入れてゆらゆらさせることで中の海を移動させられる。ビニール袋を手袋みたいにはめた手をボウルに入れて、小魚をつかまえる。たくさんのアミメハギ、知らない灰色の魚(お腹に吸盤がついていて、それで他の魚を捕らえて食べる)、赤と白のしましまのエビ。
 電話が鳴ったから慌てて仕事の席に戻ってビニール袋を海に落としてしまった。電話は怒った企業からの、学生の呼び出しだった。怖い口調だった。


2012年05月21日(月)

 隣のベッドで会議が始まってうるさいから舌打ちを繰り返す。でも洪水でお互いのベッドは流されてしまい、離れることができたからほっとした。水流はやがて動く歩道になった。歩いてついた先は町だった。みんなで歩いていた。どこで食事をするか決めなければ。ステーキ食べたい。
 父が派手な外装のステーキ屋を見つけたので、みんなで入る。ピンク色のお城みたいな建物。ごてごてと灰色の装飾がしてある。内装は真っ赤だった。父はもう席についていて、机に広がる大きな鉄板にはたくさんの肉が焼けている。勝手に頼んじゃったのかって驚く。でも違った。そういうチェーン店なのだと父は知っていたのだ。鉄板の上では常に一定量の肉と野菜が焼けていて、とりあえずそれを食べなければならない。
 時間が来たからセーブしよう。
 また町を歩く。同じピンク色の焼き肉屋がたびたび目に入る。でもどれも、廃墟だった。


2012年05月22日(火)

 白くて天井の高い、広い廊下を歩いている。つねに左にカーブする廊下。私たちの頭の上には風のすごい通り道があるので、ものを投げて風に乗せるととすごい勢いで飛んで行く。文房具が一番よく飛ぶのだけど、危ないからと禁止された。コンパスや鉛筆が人間に刺さったのだ。それで、帽子を投げるのが流行した。私の帽子はよく飛んで、左カーブをこなし、見えないところに行ってしまった。
 AKBの3人がやって来て、帽子を効果的に使ったダンスをしながら歌っていた。流行どおり最後に帽子を投げるだろうと思ったらそうせず、握手会が始まって行列ができた。
 廊下の左カーブを曲がらず、壁に等間隔に並ぶ直進するための小さい抜け穴を通ると、二段ベッドがたくさん置いてある部屋にたどりつく。休憩用の部屋だ。みんなあんまり休憩しないので、私たちはその部屋を使い放題だった。友だちはベッドにぬいぐるみを並べてコマ撮りアニメを作った。私はシーツに黒マジックで連作を並べて、新人賞対策をしていた。後輩が私にもたれて眠るので髪を撫でていた。別の友達が味噌汁についてたくさん話してくれるのをきいていた。また別の友だちは風船をたくさん買ってきて、風船部屋を作ろうとしていた。


2012年05月24日(木)

 夜道を歩いている。街灯しかあかりがない。街灯にはさまれた部分をひたすら進んでいる。前方にさびれたスーパーが現れる。みんな喜んでスーパーに入る。店員の姿は見当たらない。書籍がたくさんおいてある。生鮮食品はだいたいが砂みたいになっていた。不気味だった。携帯が鳴って、待機しているほうのひとたちからの電話だ。そこは偽物のスーパーだから早く逃げろと言う。私はそれをみんなに知らせる。外はすっかり海のようになっていて、自動ドアが開くのにあわせて店内にも水が流れ込んできた。
 数人ずつ手をつないで道路に戻る。街灯がさっきよりもずいぶん高いところにあった。水から逃れるために私たちは街灯にのぼった。水はきらきらしているので、きらきらしていない部分、水面に突き出た家々の屋根の上を行くことにした。真っ暗なのにみんなの姿ははっきり見えるので不思議だった。